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取材レポート/SDGsアクションサポートオンラインミーティング

みなさんこんにちは、大貫です!


私は先日、ジャパンSDGsアクション推進協議会、神奈川県が主催する「SDGsアクションサポートオンラインミーティング 〜SDGsアクションでコロナ禍での社会的課題を解決〜」を取材してきました。


現在、新型コロナウイルス感染症の流行により、社会的に弱い立場にある人々は特に大きな影響を受けています。神奈川県では、コロナ禍においても「誰一人取り残さない」ことを目的として、子ども食堂やフードバンクなど様々なステークホルダーと連携し、共助の取り組みを後押ししています。

今回は、様々な分野の企業の方や自治体など、数多くの方が参加し、子ども食堂「よこすかなかながや」代表 和田信一様、公益社団法人フードバンクかながわ事務局長 藤田誠様のお話を伺い、どのような取り組みをしているのかを知り、私たち一人一人に何ができるのかを考えました。


当日の登壇内容や様子をまとめたので、ぜひ多くの人に知ってもらい、考えるきっかけになれば幸いです!


 

コロナ禍でも形を変えて子どもに居場所を

子ども食堂「よこすかなかながや」代表を務める和田信一さんは、コロナ禍において従来とは異なる難しい状況下でも様々な工夫をしながら活動を継続しています。子ども食堂が増加し始めた2015年頃には、子どもの貧困は6人に1人と言われ「子ども食堂は貧困に苦しむ子どもを救う場所」と認識されてきました。しかし、現在では地域の人々との交流や一緒に勉強をするなど、その役割は多岐に渡っています。

コロナ禍で大勢での食事が難しくなる中で、なかながやを訪れる子どもたちには、日曜日以外の朝晩の食事を提供し、足を運べない子どもには配達も行なっています。現在は、学校に通学できない子どもや、家庭の問題により十分な食事を得ることができない等の問題を抱える子どもに限定し、感染症対策を講じながら開催を続け、子どもの居場所を提供し続けているそうです。このような状況下で、ボランティアも減少し、子ども食堂自体の開催を中止することも検討したものの、子ども食堂を必要とする子どもがいる以上、開催を続けると和田さんは語っています。さらに、子ども食堂に来る子ども達は「家族で何かをする」という経験が乏しく、それらを経験させてあげる役割も果たしてきました。現在は食事を共にする事しかできませんが、悩みを抱える子ども達に子ども食堂を通じて居場所を作るのみでなく、地域のいろんな場所でも生徒に寄り添う必要がある、と話していました。



多様な可能性を秘めるフードバンクを知って欲しい

藤田誠さんは、食品ロスを削減するとともに、地域の助け合いを大切にすることを目的として、「もったいない」を「分かち合い」「ありがとう」を理念として設立された公益社団法人フードバンクかながわの事務局長を務めています。フードバンクかながわでは、約180社及び個人からの食材提供を受け、239団体に配布しており、新型コロナウイルス感染症の影響により余剰食品が増加し、取扱量も増えているそうです。

近年、食品ロスが問題視され、フードバンクへの食材提供も社会貢献に繋がると考える企業は増加傾向にあります。その一方で、提供した食材が悪用されないか危惧する企業も存在するため、トレーサビリティーを徹底的に管理しているそうです。また、3ヶ月に1度、利用報告書と共に現地からの「ありがとうの声」をいただき、提供者に届けることにより、提供側のモチベーションにも繋がるといいます。実際に、「給食が無くお弁当を持っていくことが出来なかった子どもが、フードバンクによっておにぎりを持っていけるようになった」という切実な声も届いており、食材を提供している企業で研修を行った際に、そのような状況にある子どもがいることを社員も初めて知り、人材育成の観点からも良い影響をもたらしているそうです。

「大なり小なり食品が余った際に捨てるのではなく、子ども食堂やフードバンクがあることを覚えていて欲しい。まだまだ認知度も低いが、食品ロス削減の多様な活動スタイルを秘めるフードバンクを知って欲しい」と藤田さんは話していました。


その後、参加者から「不定期な商品の提供でもよいか」、「子どもたちが特に喜んだものというものはどういうものか」、「備蓄品の更新時やお歳暮のおすそ分けなど、少量だが受け取ってもらえるか」等といった質問がありました。

お2人からは現場での経験を踏まえ、「不定期でご提供いただくことが一般的」「お菓子や旬の果物ゼリーなどのデザート、また体験も貴重」「お菓子1つでも、大変ありがたい」等といった回答があり、子ども食堂やフードバンクの活動への参加者の理解が進んだところで、閉会となりました。



今回、リポーターとして参加し、「子ども食堂」や「フードバンク」がいかに社会から求められ、貢献しているのかを知ること出来ました。両者も存在自体はメディアの報道等を通じて多くの方が知っていると思います。しかし、実際にどのような役割を果たしているのか、実施し続ける難しさ、私たちに何が出来るのかなど、深く知り、考える機会は少ないのではないでしょうか。現場の思いや実際の声を知ることで、より多くの方が自分事として捉え、「自分にも何か出来るのではないか」と考える第一歩に繋がって欲しい、と強く感じました。



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